※二度読みの本のページの黒髪は若き日の吾のきみの触れた髪
年の明けの日々、天候も心持も穏やかな毎日。朝晩の寒さはしょうがないとしても、真昼には冬の日差しで暖房も切ったままだ。
世界を視れば、ウクライナの人々、難民収容所の寒さに震えている映像もあるが、日本に生まれ育った私などは平和な日本に感謝しなければならない。そんなことを感じながらの年末年始である。
お屠蘇も雑煮もおせちもまったくない正月だが、平和だけが世間に蔓延っている。
それでいいのだ・・・
夢の中で、懐かしい人が出てきた。母の姉の子供で薬局を営んでいたいとこの女性だが、既に亡くなっているが苦学生の頃に東京タワーに一緒に昇った。名前はタエコさんで下界を見下ろしながら、当時マスコミに出始めた山本七平の話をしていた。何ゆえにこんな昔を思い出したのかわからないが、その頃の若い自分に夢の中で出会えた。
年が改まっても寝しなに讀む本、島本理生著作の文庫本「ファーストラヴ」が今年初めての本になる。4日にいつもの病院に通院したがその時に待合室で讀んだ。2度読み3度読みの文庫本になるが、内容の流れが好きで好みの作家であり男女の機微の豊かさに惚れた内容でもある。
病院での診察結果も、いつものように胸に聴診器を当てながら「問題ありませんね」で終えた。
それでも、兄貴のようにいつの日か担当医が首を傾げて群大か東邦大学に「紹介状」を書き余命宣告が出されるのだろうと一応は覚悟はしている。
生あるものには死がある。死=消滅である。
死後の世界?そんなのありませんよ!形あるものは壊れる。生あるものには死がある、それだけのことです。